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今年最後 [汗牛充棟]

2009年は振り返ってみると,あまり本を買っていないなぁと思う。

このカテゴリーは昨年末からだから,それにしても少ない。
国語科とはとても思えない( ̄ー ̄;

元来,あまり本とか文芸モノは読まない。
どちらかというと,活字に触れるという行為が好きだというほうが適当だろう。
その中でも今年は英語関係の本は買っていた。今も購入したいずれの本も何らかの役に立っている。あとは平野くんの著書を新刊を含めて何冊か購入した。カメラの雑誌もほとんど買わなかった。
マンガももう何年買っていないだろう。読んでもいないや。最近のマンガは紙面からはみ出しそうな,
ずいぶん読みにくい仕様になっている気がして,漫然と読めなくなってしまった。

やっぱり活字に傾倒していく。年とともに。
分厚い本も,ちょっとした啓発本も,本屋での邂逅がとても楽しい。
そうそう,今年はガラにもなく(笑)経済本,自己啓発系もいくつか買いました。
いわゆるカツマー本ですが,努力を惜しまない人の文章は力強いですね。

そして,いわゆる文芸モノや小説をほとんど買っていませーん(^▽^;)
ま,今年はそうじゃなくても入試問題で大概いろんな文章を読みましたがな。
へたすりゃ生徒よりちゃんと読んでるよ。

そんな某日,エキナカの小さな本屋で出会った,分厚い豪華な2冊を衝動買い。
おそらく,今年最後で最高金額の購入書になるであろうと思われます。
やっぱり,私って散文より韻文系なんだわ・・・と実感。
Man’yo Luster―万葉集

 

Man’yo Luster―万葉集

作者: 井上 博道

  • 出版社/メーカー: ピエブックス
  • 発売日: 2002/02
  • メディア: ペーパーバック
ゼミは「万葉集」だった。学生時代は奈良・京都を散策していた。

百人一首

 

百人一首

  • 作者: 高橋 睦郎
  • 出版社/メーカー: ピエ・ブックス
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: ペーパーバック
子どもの時は“坊主めくり”しかしてない(笑)
教員になってハマッたよ。
恋歌もさることながら,命や別れ,人生を読んだものに秀作が多いと感じる。
ちゃんと覚えたかったなぁ・・・実はちっとも知らなかったりしてw

この2冊はランダムに英訳も和訳もされている。
特に「万葉集」には時の文芸評論家,リービ秀雄氏が関わっている。
この人ほとんど外国人なんだけど,とても日本語を操るというか,日本人より正しく使えてる人。
ちょっとこの人の評論文は日本人の日本文学評論とは違う新鮮さや,視点の違い,感性の高さ
が伺える。分厚いので,なかなか電車でとか喫茶店には・・・持ち歩いてますが(笑)

英語訳も英語の勉強になるし,これからの教材研究にも役立ちそうだ。奈良の写真がたくさん掲載されていて,井上博通さんの作品もとても目を奪われて一気に万葉時代に・・・というより,勉強していた,散策していた学生時代に心がタイムスリップしてしまいそうだ。

ちょいとお高め(2冊で8,000円弱)だが,とても勉強になるし,これから重宝しそうな2冊である。

和歌は,歌は,素朴で,ヘタクソで,未完成で,非定型のもののほうが胸にストレートに届く。
特に万葉集は大好きだ。大胆で,まさにエロスの世界。素直な気持ちで恋愛ができたのだろうなぁ。
いろんな立場や身分とかはあったんだろうけれど,心は現代人たちよりも自由奔放で,豊かだと思う。

「おっ、キレイなねーちゃんやんか(☆。☆) !!」

とか

「富士山はやっぱええねー すごいわいな(|||ノ`□´)ノオオオォォォー!!」


といった,自然の美しいものやすばらしい景色などを,初めて生で見たときの第一印象を,そのまんま歌っている。感慨とかじゃない。非常に即物的だ。見たとき,その場で,ピーンときて即席で読んでいるから,字余りとか字足らずとかなんだか体裁の悪げな感じだか,かえってリアリティ。分かり易すぎなのに,読み手の本当の感動の中身を読み取るのはむしろ難しいし,指導も創意工夫が迫られるジャンルですよ。


太古の昔,私たちの先達らは中国から入ってきた漢詩という歌を真似たり,日本っぽくアレンジさせつつ,スタイルを模索しているのがよく分かる。でも,いいんだなーこれが。最初は鼻歌とか労働歌レベルだったんだろうな。そのうち,歌い手のグループが組織されて,だんだん規模が大きくなって,今で言うとカラオケとか歌声喫茶みたいな感じでみんなで歌を詠っていたんだろうなぁ。当時の「歌垣」がカラオケなんかの原型だよね。日本人は歌が昔から好きだったし,生活に根付いていたし,生きることに欠かせないアイテムでありつづけている文化だ。

さらに時代が下って,進化の過程でさまざまなジャンルや技巧が加わって,「伝わる力」が加わったのが百人一首の時代だろう。しかし鎌倉時代の「新古今集」に至ると観念的で,なんだかワケ分からんものに様変わりしていく。

歌は世につれ,世は歌につれ,とはまさに言いえて妙である。
そんな松っつぁんはカラオケは好きではありませーん(爆)

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