檸檬とホルモー [汗牛充棟]
しまった・・・こっちが先やったわ
本当は新作『プリンセス・トヨトミ』の方を読みたかったのだが、
先日『ホルモー六景』なる著書を購入。
- 作者: 万城目 学
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/11
- メディア: 単行本
購入動機は、仕事関連。
いつも本のことでお世話になっているmiyucoさんのブログで、万城目氏の『ホルモー六景』
の第3景「もっちゃん」に出てくる主人公の友人“もっちゃん”が、梶井基次郎をモデルとし、
彼の人生をモチーフにして著されていると知ったからだ。
梶井基次郎といえば、小説『檸檬』。
ちょうど授業でやっているので、これは読まなくてはっっ!!と勇んで購入したものの、
実は『鴨川ホルモー』の続編が『ホルモー六景』だと、あとで気がつき途方に暮れた(苦笑)。
梶井の『檸檬』と万城目クンの『ホルモー』。
共通点は舞台が京都であることと、ちょっと難しいトコかな(笑)。
“ホルモー”とは造語。学生があみだしたヘンテコで謎の競技だ。詳しくはコチラで( ̄ー ̄)ゞ
高校生のときはサッパリ分からんかった。
「えたいのしれない不安」にさえ気づかなかった鈍~~い松っつぁん(^▽^;)
今では近代随一の“妄想小説”だと思う。
でも、現代人は檸檬爆弾をいまだにいろんなところに置きつづけていると感じる。
私はある意味、良くも悪くも自爆していたかもしれず、ようやく『檸檬』を上手く語れるように
なった気がする。
とはいえ、言葉、語彙が難しい。「肺尖カタル(結核)」とか「神経衰弱(心身症)」とか、
「丸善(文具雑貨書籍店)」は今もあるからといっても、生徒たちの知的レベル、生活レベル
にはちと遠いものだ。
今回、梶井作品を選んだ理由は、大正・昭和前期の作家作品が入試問題に出てくるように
なったからだ。大学入試に選ばれるということは、それだけ認められて、価値を見直されつつ
あるということだ。
センター試験ではきっとマイノリティな作家の作品か、著名人の初期作品(例えば、太宰とか)が
主題される可能性は高い。文学史もその辺りが狙い目にもなろう。
国語は苦手やったけど、文学史は好きで、得意だったなぁ・・・。
お勧めの文学史本↓
万城目くんの『ホルモー』も理解するまで時間がかかりそうだし、『檸檬』もどうすれば生徒たちに
印象深い作品となるかを考えるのにもまだ時間がかかりそうだしなぁ・・・もう1つ工夫がほしいと
ころなのだ。
しかし、万城目学という作家の独創性の豊かさには呆れるほどに驚く。
次はタイトルを分かりやすくしたい、と云って上梓したのが『鹿男あをによし』だもんね~(笑)
あー、ワタシの頭の中も混沌としてきた(;´д`)
檸檬バクダンを置かなくてもすむように、G.W.をゆっくり楽しく過ごそう。
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